Meta、「Llama3」をオープンソースで公開、Hugging Faceでのテスト方法

Metaが次世代の大規模言語モデル「Llama 3」をオープンソースとして発表しました。「Llama 3」は、現在公開されているLLMの中で最も優れた性能を示す最先端モデルと評価されています。

Tanaka Haruki
April 21, 2024

最近、イーロン・マスクがMetaの新しいモデル「Llama 3」について「悪くない」と評価しました。この評価は、これまで大きな注目を集めていなかった「Llama 3」を突然、話題の中心に押し上げました。

Meta Llama3 モデル

Metaが、ついにLlama3をオープンソースとして公開しました。現在公開されているMetaのLlama 3モデルには、「Meta Llama 3 8B」と「Meta Llama 3 70B」という二つのバージョンがあります。

「8B」と「70B」は、モデルが持つパラメータの数を意味しています。具体的には、「8B」は80億個のパラメータを、「70B」は700億個のパラメータを持っています。パラメータの数が多いほど、学習できる内容が増え、その結果、AIの能力が向上するとされています。

8Bモデルは、Llama 2モデルとほぼ同等の性能を示しています。70Bモデルに関しては、Gemini ProやClaude3と比較した場合、より高い性能を持っていることが分かります。

Meta Llama 3の性能

Metaでは、8Bと70Bだけでなく、400B+も現在トレーニング中です。400Bというと4000億のパラメータを持つことになりますが、下記のように、高い機能を持つと予想されます。

Meta Llama3 特徴

  1. 高いパラメータ数:Llama 3は、8B(80億)および70B(700億)パラメータを持ち、これにより高度な計算能力と複雑なタスクへの対応が可能になっています。
  2. 改善された事前学習と事後学習:事前学習および事後学習のプロセスが改善され、命令に基づく微調整を通じて、これまでにない精度と効率を実現しています。
Meta Llama3の開発ステップ
  1. 低い偽陰性率と高い整合性:事後学習の改善により、偽陰性率が大幅に減少し、モデルの整合性が向上しています。
  2. 多様なモデル応答:改善された事後学習プロセスにより、モデルの応答の多様性が増しています。
  3. 向上した特定機能:推論、コード生成、命令遵守などの機能が大きく向上し、より実用的で効率的な使用が可能になりました。
  4. 操縦可能性(Steerability):Llama 3は操作がしやすく、ユーザーのニーズに応じて柔軟に動作を変更することができます。
  5. 性能の検証と最適化:標準ベンチマークと実際のシナリオの両方で性能が検証され、最適化されています。
  6. 高品質の人間評価セット:12の主要な使用事例を含む1,800のプロンプトを使用し、新たに開発された人間評価セットで評価が行われています。
  7. 設計哲学の採用:革新、拡張、簡素化の最適化を重視し、モデルアーキテクチャ、事前学習データ、事前学習の拡張、命令微調整に焦点を当てた設計哲学が採用されています。
Meta Llama3評価

Meta Llama3 使い方

最近、新しいウェブサイトが開設され、meta.aiサイトにアクセスできるようになりました。Meta AIにアクセスすると、CopilotやGeminiなどの他のAIモデルと同様に利用できる画面が表示されます。ただし、現在はEUとUKでのみ利用可能で、まだ日本国内からのアクセスはできません。将来的にアップデートがあれば、再度ご紹介させていただきます。今回は、Meta AIのサイトにアクセスできないため、Hugging FaceでLlama3を使う方法を共有します。

日本国内からのアクセス不可

Hugging FaceでLlama3をテスト

Hugging FaceでLlama3をテストするには、以下の手順に従ってください。

  1. まず、Hugging Faceのリンクをクリックします。
  2. リンクをクリックすると、このようなポップアップウィンドウが表示されます。
Hugging FaceでLlama3を利用する
  1. 次に、「Try as guest」をクリックすることもできますが、ゲストとしてはメッセージ入力が3回までと制限されていますので、必要な場合は、登録後の使用をお勧めします。
  2. ログインすると、ChatGPTと似たUI画面が表示されます。画面右上の「歯車アイコン」をクリックします。
Hugging FaceでLlama3を利用するモデルを選択(I)
  1. 初期設定で選択されている「c4ai」から、「meta-llama」を選んで「Activate」をクリックします。
Hugging FaceでLlama3を利用するモデルを選択(II)
  1. モデルが変更されたことを確認したら、プロンプトを入力して対話を始めることができます。
Hugging FaceでLlama3を利用

2OllamaとGroqで始めるMeta Llama3:インストールから使い方かでOllamaとGroqで始めるMeta Llama3:インストールから使い方かでOllamaとGroqで始めるMeta Llama3:インストールから使い方かで

**「OllamaとGroqで始めるMeta Llama3:インストールから使い方かで」もアップデートしました。

Meta Llama3の活用方法

日常生活でのアシスタントとして

  • レジャー活動の計画:友達との夕方の外出を計画中なら、Meta AIに夕日の見えるレストランやビーガンメニューを提供するレストランを推薦してもらえます。
  • コンサートやイベント検索:週末の計画で困ったときは、土曜の夜のコンサート情報をMeta AIに検索させることが可能です。
  • 学習支援:テスト勉強中に遺伝の仕組みが理解できない場合、Meta AIに簡潔に説明してもらえます。
  • 引越しとインテリアのインスピレーション:新しいアパートに合わせたインテリアのアイデアを、「Imagine」機能を使用してMeta AIに画像生成を依頼することもできます。
MetaのLlama3の活用(I)

仕事や学業でのサポート

  • 数学の問題解決:数学が苦手な場合、Meta AIが問題解決の手助けをしてくれます。
  • プロフェッショナルな文書作成:仕事でのメールをよりプロフェッショナルにするために、Meta AIに文面の改善を依頼できます。
MetaのLlama3の活用(II)

ソーシャルメディアとの統合

  • Facebook、Instagram、WhatsApp、Messengerでの検索:これらのアプリ内でMeta AIを使って、リアルタイムで情報検索やデータアクセスが可能です。
  • グループチャットでの旅行計画:Messengerを使ってスキー旅行を計画している場合、Meta AIにチケット検索や最適な週末を調べてもらえます。

フィード内での情報アクセス

  • Facebookフィード内の質問:Facebookをスクロール中に気になる投稿があれば、Meta AIに詳細を問い合わせることができます。たとえば、旅行先に関する投稿を見たら、その場所の観光情報や最適な訪問時期などを尋ねることが可能です。さらに、投稿に含まれる情報が不十分で詳細が必要な場合、Meta AIに追加の質問をして深堀りすることができます。例えば、料理のレシピが載っている投稿を見た場合、特定の食材の代替案や料理法について尋ねることができます。また、特定のトピックやイベントに関連する投稿を見た際、Meta AIにそのトピックに関連する他の情報や近いイベントについて尋ねることもできます。例えば、コンサートの投稿を見た場合、同じアーティストの他の公演日程やチケット情報を調べることができます。

Imagine機能

  • 画像生成の高速化:Imagine機能を使い、テキストからリアルタイムで画像を生成できます。アルバムアートやイベント用のデコレーションなど、さまざまなクリエイティブな用途に応じて高品質な画像を素早く作成できます。
  • カスタマイズと共有: お気に入りの画像をアニメーション化したり、新しいスタイルで反復させたり、GIFにして友達と共有することも可能です。

Meta AIの大規模言語モデル、Llama 3によって、次世代のアシスタントがこれまで以上に優れたものになると期待が高まっています。

このアップデートは、Facebook、Instagram、WhatsApp、Messenger、そしてMeta AIのウェブ版の機能に関連しています。さらに、Meta Questへの搭載も計画されており、日本での利用開始も期待されています。

Meta Llama3 に関するよくある質問

Q1: Meta Llama3モデルとは何ですか?

A1: Meta Llama3は、Meta社によって開発された最新の大規模言語モデルで、オープンソースとして提供されています。このモデルには、8B(80億パラメータ)と70B(700億パラメータ)の二つのバージョンがあり、高度な計算能力と複雑なタスクの処理が可能です。

Q2: Llama3の主な特徴にはどのようなものがありますか?

A2: Llama3は、高いパラメータ数による強力な計算能力、改善された事前学習と事後学習のプロセス、低い偽陰性率、多様なモデル応答、推論やコード生成などの向上した特定機能を持ち、高度な性能の最適化と操縦可能性(Steerability)が特徴です。

Q3: Meta Llama3の使い方はどのようになっていますか?

A3: Meta Llama3は現在、EUとUKでのみ利用可能ですが、Hugging Faceプラットフォームを通じてテストすることができます。ユーザーはHugging Faceにアクセスし、Meta Llamaを選択後、対話を開始することが可能です。

Q4: Meta Llama3を日常生活や仕事でどのように活用できますか?

A4: Meta Llama3は、日常のアシスタントとして、または仕事や学業のサポートツールとして利用できます。レジャー活動の計画、コンサートやイベントの情報検索、数学の問題解決、プロフェッショナルな文書作成など、様々なシナリオでの利用が可能です。

Q5: Meta Llama3はソーシャルメディアとどのように統合されていますか?

A5: Meta Llama3はFacebook、Instagram、WhatsApp、Messengerと統合されており、これらのプラットフォーム内でリアルタイムの情報検索やデータアクセスが可能です。また、グループチャットでの旅行計画など、さまざまなコミュニケーションがより便利になります。

Q6: Imagine機能とは何ですか、どのように利用するのですか?

A6: Imagine機能は、テキストからリアルタイムで画像を生成する機能です。アルバムアートやイベント用のデコレーション作成など、クリエイティブな用途に利用できます。この機能を使って、カスタマイズした画像を作成し、アニメーション化することも可能です。

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