もうプログラマーは不要?「Devin」の全自動AI技術で開発作業が変わる

「AI開発者」の時代がついに到来しました。コマンド一つでコーディングからデバッグ、検索まで全てをAIが担う今、NVIDIAのCEOジェンスン・ファンが言うように、もしかしたらコーディング学習の必要がなくなる日も近いかもしれません。

Tanaka Haruki
March 13, 2024

AI技術は、私たちの仕事や生活に大きな変化をもたらしています。ソフトウェア開発の世界では、AIがコーディングのサポートを行うツールが続々と登場しています。しかし、Peter ThielのFounders Fundや元Twitter幹部のElad Gil、Doordashの共同創業者Tony Xuなどが支援する新しいAIスタートアップ「Cognition」が、これまでにない全自動AI開発者「Devin」を発表し、注目を集めています。

全自動AIソフトウェアエンジニア「Devin」とは?

「Devin」は、これまでのコーディングアシスタントとは異なり、プロジェクトの始まりから終わりまで、コードの作成からバグの修正、そして最終実行に至るまで全てを自らこなします。これは、単にコードの断片を提案するだけのアシスタントを超えた、全く新しい提案です。

「Cognition」のウェブサイトによると、「Devin」は開発者ツールにアクセスし、サンドボックス環境内で複雑なエンジニアリングタスクを計画し、実行することができます。ユーザーは自然言語でプロンプトを入力するだけで、「Devin」が詳細な計画を立て、プロジェクトを開始します。コードの記述、問題の修正、テスト、リアルタイムでの進捗報告を行いながら、ユーザーはプロジェクトの全体を監視することができます。

全自動AIソフトウェアエンジニア「Devin」の特徴

「Devin」は、単なるコーディングアシスタントを超え、幅広い開発タスクを自在にこなします。例えば、アプリやウェブサイトの開発・改善から、コードベース内のバグの発見・修正まで、一連のプロジェクトを端から端までサポートします。さらに、GitHubの研究リポジトリを使用して大規模言語モデルのファインチューニングを設定したり、未知の技術の使い方を学んだりするなど、複雑なタスクにも対応可能です。

実例で見るDevinの能力

「Devin」は実際に使ってみると、そのすごさがよくわかります。例えば、ブログを読んで隠しメッセージが入った画像を作るコードを自分で書けるようになったり、Upworkでのプロジェクトに挑戦して、画像を認識するプログラムを一から作り上げたりしています。

SWE-benchテストは、実際のGitHubの問題にAIがどれだけ上手に対応できるかを試す試験です。このテストで、「Devin」は全く人の手を借りずに約13.86%の問題を端から端まで正確に解決しました。これは、他のAIモデルよりもずっと高い成果で、例えばClaude 2は4.80%、SWE-Llama-13bとGPT-4はそれぞれ3.97%と1.74%の問題しか解決できませんでした。この結果から、「Devin」のすごさがよくわかります。

全自動AIソフトウェアエンジニア「Devin」の性能

ソフトウェア開発におけるAIの新たな役割

AIは以前からソフトウェア開発を支援するツールとして存在していましたが、プロジェクト全体を担うAI開発者としての「Devin」は、まさに新しい発明です。

「Devin」の登場は、ソフトウェア開発におけるAIの役割をさらに深め、拡大するものです。現在は限られたユーザーのみ使えますが、将来的には多くのエンジニアがこの全自動AIソフトウェアエンジニアのメリットを受けることが期待されます。「Cognition」がこの技術をどのように実現したのか、その詳細が公開される日を楽しみにしています。

出典:venturebeat

「Devin」全自動AI技術に関するFAQ

Q1: 「Devin」とは何ですか?

A1: 「Devin」は、プロジェクトの始まりから終わりまで、コーディング、デバッグ、インターネット検索を含む全ての開発作業を自動で行う全自動AIソフトウェアエンジニアです。これにより、開発プロセスが大きく変化します。

Q2: 「Devin」の利用で、プログラマーは不要になるのでしょうか?

A2: 「Devin」の登場により、プログラミングの学習が不要になる可能性がありますが、クリエイティブな思考やプロジェクト管理など、人間特有のスキルが求められる場面も多く残ります。つまり、プログラマーの役割が変化する可能性はありますが、完全に不要になるわけではありません。

Q3: 「Devin」はどのようなタスクをこなせますか?

A3: 「Devin」は、アプリやウェブサイトの開発・改善、コードベース内のバグの発見・修正から、GitHubの研究リポジトリを使用した大規模言語モデルのファインチューニング、未知の技術の学習に至るまで、幅広い開発タスクを自在にこなします。

Q4: 「Devin」を使うメリットは何ですか?

A4: 「Devin」を使用することで、開発プロセスが効率化され、時間とコストの節約につながります。また、複雑なタスクや新技術の習得にかかる時間を削減できるため、より創造的な作業に集中できるようになります。

Q5: 「Devin」を利用するにはどうしたらいいですか?

A5: 現在、「Devin」は限られたユーザーにのみ提供されていますが、将来的にはより多くのエンジニアが利用できるようになる予定です。「Cognition」の公式ウェブサイトで最新情報をチェックし、利用可能になった際には申し込みを検討してください。

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